【読書】The Psychology of Money

「年をとったら働かずに老後生活を送る権利がある」という概念自体、せいぜい2世代前に生まれたものにすぎない。第二次世界大戦前までは、アメリカ人は基本的に死ぬまで働いていた。

 

世間では、恵まれた環境に生まれた人間を野球に例えて「3塁ベースから人生をスタートさせた」という。

 

一歩前進するごとに、ゴールポストが2歩前に動く。・・・結局それに追いつくには、大きなリスクをとるしかなくなる。

 

幸福とは、「結果から期待値を差し引いたもの」

 

他人と収入を比較してもきりがない。唯一勝てる方法は、最初から戦わないことだ。

 

ラスベガスで勝つためのたった一つの方法は、カジノに入ったらすぐに出口に向かうことです(カジノのディーラー)

 

人間に幸福感をもたらす信頼性が高い要因は「人生を自分でコントロールしている」こと。

 

現代人は、1950年代の製造業の労働者よりロックフェラーに近い仕事をしている。つまり、就業時間になって工場を出たら一日の仕事が終わりではない。常に頭の片隅で仕事のことを考え、仕事とPrivateの区切りが無いと感じている。

 

・・彼らが大切にしていたのは、温かな友情、高貴で大きな目的のための活動への参加、こどもたちとゆったり過ごす充実した時間などだった。

 

人間が計画すれば、神が笑う。

 

優秀な人間が失敗するのは、たいてい傲慢さが原因だ。

 

知性の競争が激化し、従来の技能の多くがテクノロジーに取って代わられた世界では、競争で優位に立てるのは、コミュニケーション能力や共感力など・・・なかでも重要なのが、柔軟性を持つことなのだ。

 

発熱が有益であるにも関わらず・・・発熱は辛い、人は辛い思いをしたくない。

 

物事は時間とともに変化するーこれは経済学の基本中の基本だ。

 

9・11の米同時多発テロの結果、FRBが利下げを実施し、住宅バブルを引き起こした。それが金融危機につながり、雇用市場が悪化した。そのため数千万の人々が大学進学を希望する様になり、それが・・・学費ローンを抱えるという状況をもたらした。

 

景気後退の平均間隔は、1800年代後半に2年だったのが、20世紀前半には5年になり、この半世紀では8年にまで拡大した。

 

投資の世界でいちばん危険な単語は、今回は違う、だ。

 

歴史をさかのぼればさこのぼるほど、そこから得るべきは一般論であるべきだ。

 

誤りの余地を残しておくほど、どんなことにも耐えやすくなる。この耐久力があるからこそ、時間を味方につけ、長期間にわたって勝負を続け、低確率の結果からしか得られない最大の利益を手に入れやすくなるのだ。

 

私自身、自らの投資において、これから先の人生で得られる利回りの予測を、過去の平均値よりも3分の1ほど低く見積もっている。

 

個々の投資ではなく、常にポートフォリオ全体を見て成果を測る事。うまく行かない投資がたくさんあり、かなりうまく行ってる投資がごくわずかがあるという構成でも構わない。通常はそれが最良のシナリオになる。

 

作家のナシーム・タレブ「真の成功とは、ラットレースから抜け出して、心の平穏のために生きることである」